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執筆者の写真舩生 好幸

あなたのコピーライティングは読み手に「価値」をもたらしていますか

更新日:1月15日

~ありがちな「業界人」に感じる違和感から、米国著名コピーライターの注目すべき言葉まで。自戒の念も込めつつ~


投稿:舩生好幸(ビジネスライター)2024.1.15


私はコピーライティングを業務のメニューに掲げている次第ですが、一方で、ネット上に流れてくるこの業界に属する方々の発言などに関しては「違和感」をもつことが非常に多いです。


〇コピーライティングを「楽して手っ取り早く稼ぐ手段」と捉えることに違和感


理由の一つは「自分達が儲けることがすべて」そんな価値観がありありと見える発言や投稿。

そして「嘘をついても、騙しでもいいから、こちらは楽をして、思い通りに相手を操って、金を出させよう。」そんな印象を受ける、思いやりや誠実さの感じられないセールストークやアプローチ。


むろん、ビジネスですからお金は大事です。

売上も利益もたくさんあるほうがいいに決まっています。

作業は効率的で楽なほうがいいです。


ですが、「手っ取り早く一筆千金」とばかり、要領よく荒稼ぎすることばかりを目指すような考え方で活動していては、購入するお客様をはじめとする支持や共感は得られず、長くは続かないでしょう。


仮に一時うまくいったとしても、そのまま続けていったら、この先5年、10年と経過するうちに大きな過ち(例えば、詐欺罪に問われるような過ち)を犯すことになりかねない気がします。


そして、お金が十分得られればわかると思いますが、

人はお金があるだけでは幸せになれません。


無論、金欠よりお金が潤沢にあるほうが望ましいですが、お金以外にも、


・相手からの感謝や、心通う人との信頼関係が築けることからもたらされる安心感や満足感

・苦労して技術やノウハウを学び、実績を出し、結果、自己の力量や感性が高まった、という達成感や満足感

・自分の行いが世の中に貢献している、良い働きをしている、ということが確認できることからもたらされる自己肯定感や満足感


そういったものも、人が幸福感を得るためには必要です。


〇コピーライターになっても、通常、簡単に大儲けできるものではない


私自身もまだ修行を続けている身の上で、何を偉そうに言えるものか? とも思いますが、あえて書いてみますと、上記小見出しのような”肌感覚”です。


どんな業務のプロでも、そうやすやすと高度な技術や経験を獲得することはできません。

コピーライターになっても、長い時間の鍛錬が必要です。


併せて、私達の見込み客=クライアントの皆様に自分の実力を証明し続けて、認められる必要もあります。常に気配りや努力を続けても、それでも一定の時間はかかります。


中には、「ライティングを始めて1年目で何百万円もの売り上げを達成」という方にもお会いしましたが、その方はライター以前にマーケターとして経験が何年もある方でした。


ライティングを学んで数か月など、短期間で成果が出せる方は、通常は事前にマーケティングやセールスの経験が相応にある方であったりします。


よくあるコピーライティング教材のセールスでは、そういった受講者のことをことさら大きく取り上げて、

「この教材で学べば3か月で〇百万円の売り上げ達成可能!」

などと煽ることがよくありますが、本当は、受講者の事前の経験値がものをいう場合も相当多いと思います。


また、ライティングに取り上げる商品/サービスによって。当然売上げが左右されます。

市場の小さな商品なら、大変頑張った結果の売上げが月2,3万円(でもこれが大成功かつ精一杯)ということもあり得ます。


〇でも、コピーライティングが無力や無意味というわけではない


コピーライティングは必要としているお客様にぴったりフィットする商品/サービスを見つけていただくため、分かりやすく効率よく伝える役目を果たすことができます。


また、コピーライティングは、従来お客様に知られていなかった商品/サービスのメリットやベネフィットなどをも分かりやすく伝えることができます。


その結果、これまで売れなかった商品/サービスが、上手に書かれた1本のコピーで大ヒット商品に変身する場合もあるわけです。


〇コピーライティングの理想形は「人々の人生に価値を与えること」か


4年程前、ダイレクト出版代表の小川忠洋氏と、米国の著名なコピーライターであるクレイトン・メイクピース氏による対談の音声ファイルを聴く機会がありました。


この対談の主旨は、平たく言えば、「お客様をワクワクさせる=感情を揺り動かす商品/サービスを紹介するセールスコピーで魅了しよう。それができれば実績もついてくる。」といったものではないかと、当時のメモを見返しながら反芻しています。


これはダイレクト出版がセールスする、メイクピース氏のライティング教材のプロモーションの一環だったと思いますが、それを割り引いても、私達に役立つ情報が含まれています。


ここで特に印象的だと思うメイクピース氏の発言を2,3取り上げてみます。


「『15分でギターをマスターできる』といった、『ビッグプロミス』の技法が多くのライターに使われすぎて、セールス上の効果が薄れてきている。」という発言がありました。

一見、刺激的で人目を引くような文章の書き方にも、読み手はそのうち慣れて、インパクトを感じなくなってしまう、そのような点には注意を払うべきだと思います。


そして、

私たちは商品を売っているのではなく、人々の人生に価値を与えることを仕事にしている。それが商品という形で現れる。

というメイクピース氏の発言は、私達も大切にすべきではないかと思います。


さらにメイクピース氏は続けています。


コピーライターが大切にすべきは正直さ。これは、すごく重要です。

(仕事は)自分が信じているものだけを受けること。興味を持てないものは受けないこと。

相手の人生に価値を与えられる、そう信じていないと、よいコピーは書けない。

自分が素晴らしいと思うもの(=商品/サービス)だけ、引き受けること。


これらの発言は、私達コピーライターが常に心掛け、忘れないよう注意すべき価値ある言葉であると思います。


――今回は特に、感情のままに書いたブログで、十分こなれた文章になっていない部分があると思いますが、ご容赦いただけますと幸いです。今後も都度更新してまいります。――


(Primary-f/向実庵 代表)



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金のなる木② ・出典:https://www.photo-ac.com
金のなる木② ・出典:https://www.photo-ac.com


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