投稿:舩生好幸(ビジネスライター)更新:2023.11.17
〇セールスレターは「狙い撃ち」の世界
セールスコピーライティングの勉強を始めたころ読んだ本に、こんなことが書いてあります。
「・・セールスレターは、たくさんの人を一度にガバッと集めるようなものではありません。ピストルで一つ一つ獲物をしとめていくような狙い撃ちの世界です。」
(「ウェブセールスライティング習得ハンドブック」P.130、寺本隆裕著・ダイレクト出版刊)
寺本氏の言葉のとおり、セールスレターは「狙い撃ちの世界」です。
それだけに、読んでくださる見込み客の心に深く「刺さる」、一貫性のあるメッセージが書けるかどうかは、対象商品/サービスの十分な調査と並んで、セールスレターの生命線、と言えます。
そのため、メッセージを読んでくださる見込み客はどのような方か、予め明確にイメージできることが重要です。
(画像出典:写真AC)
〇見込み客のペルソナを決定する→メッセージの一貫性を確保する
セールスレターは、予め定めた「ペルソナ」に向けて作り上げるメッセージといえます。「ペルソナ」とは、ターゲットとすべき人物像を指します。
セールスの対象商品/サービスの調査と並び、対象とする「ペルソナを決定する」ことは重要です。
〇ペルソナ決定の際はなるべく詳細まで決めること
よくあるペルソナ決定の具体例では―年齢・性別・職業・住所・収入・家族構成・趣味・嗜好・ライフスタイル・価値観など―を明らかにして一覧表にまとめ、そのペルソナには実在の人物のように固有の名前も付ける、といったことが行われます。
ペルソナを詳細に決定することで、メッセージに一貫性が生まれ、読み手に「刺さる」=魅力的で受け入れていただきやすいメッセージが作りやすくなります。
もし、架空のペルソナが難しければ、実在の人物をモデルにペルソナを決定します。
むしろ、こちらの方が容易で確実かもしれません。
自分自身やお得意様、友人・知人、家族等をモデルにすればペルソナを決めやすいでしょう。
〇運営するネットショップのペルソナは店主自身
脱線ですが、運営する「ネットショップ向実庵」の対象顧客のペルソナは、実は私自身です。
このようにペルソナを決定したことで、並べる商品の基準は、私が好ましい、心地よいと思える商品、という一貫性が生まれました。
また同時に、好ましくない・いけないと思うことは避ける・行わない、という一貫性も生まれることを実感しています。
〇ペルソナの決定でよくある疑問とその回答
さて、ペルソナ作りでよくある疑問、及び不安は、
「ペルソナを定めてメッセージの対象とする見込み客を絞り込んでしまうと商品が売れなくなるのでは?」
であろうと思います。
実際は、ペルソナを明確に定めないことでメッセージに一貫性が乏しい方がセールスの機会を逃しやすい、といえます。
例えば、女性向けスキンケア商品のセールスレターを考えるとしましょう。
20代前半に向けたメッセージと、70代半ばの世代向けメッセージでは、通常、それぞれのペルソナが異なり、メッセージの中で訴求すべきポイントも変わってくるはずです。
その点で無理をして、両方の年代をターゲットにしたセールスレターを書き上げたとしても、訴求したい商品の魅力やメリットがどっちつかずになり、どちらの年代にも「刺さらない」メッセージになる可能性が高いです。
この場合のように、異なるペルソナに商品をセールスしたいなら、ペルソナごとにメッセージを作り分けるのがセールスレターの定石と言えます。
〇ペルソナを絞り込むことで「似ている見込み客」にも「刺さる」メッセージになる
ペルソナを絞り込み、その結果メッセージに一貫性が生まれれば、その要素や傾向を持つ広範な「似ている見込み客」の気持ちにも「刺さる」メッセージになります。
絞り込みで多くの見込み客を切り捨てているように見えて、実は合理的に広範な見込み客に「刺さる」メッセージを作り上げている、ということになるわけです。
〇まとめ
重要なので繰り返しましょう。セールスレターは、「ピストルで一つ一つ獲物をしとめていくような狙い撃ちの世界」です。
それだけに、セールスレターの全体を通じて、読み手の心に深く「刺さる」一貫性のあるメッセージが求められます。
そのため、メッセージを送る相手=見込み客がどのような方なのか、ペルソナとして決定すし、明確にイメージできることは非常に重要です。
(Primary-f/向実庵 代表)
<Primary-fよりご案内>
売上・業績向上に貢献する
セールスコピーライティングを承ります。
Comments