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  • 執筆者の写真舩生 好幸

願望実現のため、最初に必要な「1つのこと」

更新日:2023年11月9日

~まず、しっかりと願望すること~


投稿:舩生好幸(Primary-f/向実庵 代表)2022.1頃

(更新:2023.11.9)

扉の向こうに広がるヒマワリの花(https://www.photo-ac.com/)
画像出典・写真AC(https://www.photo-ac.com/)

皆様も「こうなりたい」「こうしたい」といった「願望」をお持ちのことと思います。


そして「それらの願望の実現に重要なのはその方法」とお考えになる場面は多いと思います。

「願望を持つことや思うことは簡単だが、それより、どうやって実現するかが問題だ」と。


私も、達成したい願望がいくつもありますが、それらをどうやって実現するか、そこで立ち止まってしまい、望む結果に至らないということがよくあります。


そんな中で何か突破口を見出したい、と考えていると、ある本のことを思い出しました。


10年以上開けていなかったその本を読み返してみると、書かれている大切な点を全く忘れていることに気付きました。


〇思い出した本と、その中のエピソード

その本といいますのは、京セラなどの著名な経営者であった稲盛和夫氏の遺された著書「生き方」(サンマーク出版・刊)です。


稲盛和夫著「生き方」表紙
稲盛和夫著「生き方」表紙

この第1章「思いを実現させる」にこんなエピソードが紹介されています。

数十年前、稲盛氏が松下幸之助氏の講演に参加した際のお話です。少々長いですが要点を引用します。


講演の中で松下氏は「ダム式経営」について取り上げます。


河川に築くダムのように「景気のよい時こそ景気の悪いときに備えて蓄えをしておく、そういう余裕のある経営をすべきだという話をされたのです。」


「やがて、質疑応答の時間になったとき、一人の男性が立ち、こう不満をぶつけました。『ダム式経営ができれば、確かに理想です。しかし現実にはそれができない。どうしたらダムができるのか、その方法を教えてくれないことには話にならないじゃないですか。』

これに対し、松下さんはその温和な顔に苦笑を浮かべて、しばらく黙っておられました。それからポツリと『そんな方法は私も知りませんのや。知りませんけども、ダムを作ろうと思わんとあきまへんなあ』とつぶやかれたのです。」


(稲盛和夫・著「生き方」第1章「思いを実現させる」P.40-P.41より)


〇まず、しっかりと願望すること


「思わんとあきまへんなあ――この松下さんのつぶやきは私(=稲盛氏。筆者注)に、『まず思うこと』の大切さを伝えていたのです。ダムを作る方法は人それぞれだから、こうしろと一律に教えられるものではない。しかし、まずダムを作りたいと思わなくてはならない。その思いがすべての始まりなのだ。」


「つまり、心が呼ばなければ、やり方も見えてこないし、成功も近づいてこない。だからまず強くしっかりと願望することが重要である。そうすればその思いが起点となって、最後には必ず成就する。」


「誰の人生もその人が心に描いたとおりのものである。思いはいわば種であり、人生という庭に根を張り、幹を伸ばし、花を咲かせ、実をつける、最も最初の、そしてもっとも重要な要因なのである。」


(稲盛和夫・著「生き方」第1章「思いを実現させる」P.41-P.42より)


〇生半可なレベルではなく「すさまじく思う」

この後段で、稲盛氏は願望を成就させるためには強烈な「思い」が必要であることにも触れます。


「ただし願望を成就につなげるためには、並みに思ったのではダメです。『すさまじく思う』ことが大切。漠然と『そうできればいいな』と思う生半可なレベルではなく、強烈な願望として、寝ても覚めても四六時中そのことを思い続け、考え抜く。」


「しかし寝食も忘れて、思って、思って、思い抜くということは、そう簡単にできる行為ではありません。強い思いとすさまじい願望を持続させ、ついには潜在意識にまでしみ込ませるほどでなくてはいけないのです。」


(稲盛和夫・著「生き方」第1章「思いを実現させる」P.42-P.43より)


私の「願望」に対する姿勢は、まさに「そうできればいいな」程度の生半可なレベルであった、と大反省でした。


〇「常識的な判断」にばかり従っていたら、できるものでもできなくなってしまう


さらに続く、以下の部分も今の私に「刺さる」記述でしたのでご紹介したいと思います。


「企業経営でも、新規の事業展開や新製品開発などでは、頭で考えればたいてい、これは無理だろう、うまくいかないだろうと判断されることの方が多いものです。しかしその『常識的な』判断にばかり従っていたら、できるものでもできなくなってしまう。本気で何か新しいことをなそうとするなら、まずは強烈な思い、願望を持つことは不可欠なのです。」


「不可能を可能に変えるには、まず、『狂』がつくほど強く思い、実現を信じて前向きに努力を重ねていくこと、それが人生においても、また経営においても目標を達成させる唯一の方法なのです。」


(稲盛和夫・著「生き方」第1章「思いを実現させる」P.43-P.44より)



「以前読んだ時のことを全く忘れていた」「改めて勉強になる」等と反省しながら稲盛氏の文章を引用させていただきました。今度こそ、私も稲盛氏の教えを実行して、願望を現実のものにするため気を引き締めます。


そして、長めのブログにお付き合いいただき、ありがとうございます。

稲盛氏の語りはこの後で、より具体的になってゆき、ビジネスパーソンの方にはそちらも興味深いと思いますが、ブログとしては冗長になりそうですので、ここで締めたいと存じます。


ご参考になるようでしたら、2千円弱の手ごろな値段で、百数十万部以上売れつづけるロングセラーです。もしお持ちでなければ、お求めになっても損はない本です。


折に触れて何度でも読み返す価値のある名著だと思います。


(ビジネスライター、IPA登録セキュリティプレゼンター)


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