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「こうありたい」と願う人には能力や実現する力が備わっている

執筆者の写真: 舩生 好幸舩生 好幸

更新日:6 日前

投稿:舩生好幸(Primary-f/向実庵代表、ファゴット愛好家・研究家)2025.2.21

(更新:2025.3.8)


画像:ファゴット(バスーン)の一部・テナージョイント
画像出典・写真AC(https://www.photo-ac.com)

10年以上前ですが、会社員時代、私が市民オーケストラなどでファゴットを演奏していることを知った職場の管理職クラスの方から尋ねられたことがあります。


「私はこれまで楽器の経験がないが、これから趣味で何か楽器を習ってみたい。こういう自分にはどんな楽器がよいだろうか。」


私はとっさに、

「何でもいいですよ。ピアノでも、ヴァイオリンでも、サックスでも、演奏したいと思う楽器を選べばいいんです。」と答えました。


「初心者にもできるやさしい楽器はこれです。」


と紹介してほしかったらしいその方は、けげんな顔をされましたが、今でもこの回答、うまく答えることができたと思っています。


〇どんな楽器にも難しさはある。それは可能性の裏返し


ピアノでもギターでも、ヴァイオリンでもフルートでもサックスでも、或いはファゴットでも、長年の職人技の蓄積のうえに、IT技術も導入して作られる現代の楽器は相当な完成度に達しています。


それゆえ、演奏に際して奏者の多くの要求を実現できる可能性をもっていますが、

反面、楽器に備わる多くの機能をマスターするには時間がかかります。


楽器の構え方、チューニング方法、ロングトーンやボウイングなど発音にかかわる基礎練習、長調や短調の音階練習などをトレーニングする時間は、好きな音楽を演奏するときと違って、つまらない、味気ないものであるかもしれません。


しかし、たくさんの可能性を秘めた現代の楽器を使いこなし、音楽を楽しめるようになるためには、最低限のトレーニングは必要です。


そのトレーニングの期間を乗り越えるには、やはり、自分が納得できる、好きな楽器である必要があるでしょう。


「初心者向きのやさしい楽器であるから」などという理由だけで楽器を選ぶとしたら、楽しむための活動なのに、果たして楽しめる、納得できる時間になるでしょうか。



「でも、憧れの楽器が、実は自分の手におえない難しい楽器だったら、演奏を楽しむ以前に挫折しそう。そちらの方が心配だ。」そんな気持ちになるかもしれません。


ですが、こんな意見もあるんです。以下にご紹介いたします。


〇著名な経営者の言葉から


「そもそも、こうありたいと願うこと自体、それを現実にする力が潜在的に備わっている証拠です。人間は素質や能力がないことを、あまりしたいとは思わないものです。」


これは、京セラのトップなど歴任された名経営者・稲盛和夫氏の言葉です。

(稲盛和夫・著「生き方」サンマーク出版・刊。P.50より)


この文章を読んだとき、大変にショックを受けました。


自分のような平凡な人間でも、「こうありたい」と願うことはできる。

でも実は、「こうありたい」と願っていること自体が、実現できる素質や能力の存在を示しているなんて・・・。本当だろうか。


最初は信じられませんでした。

でも、時間とともに納得できるようになりました。


たとえ今は初心者でも、自分の中の潜在的な能力を信じて、素直に「この楽器を演奏したい」と思う楽器を選択していただきたいと思います。


〇あきらめは禁物


楽器に限らず、世の中は、私たちの「こうありたい」という願いをくじく、ネガティブな発言に満ちていると言えるかもしれません。


言う側の偏見や因習にとらわれた考え方や自己保身の気持ちから、

或いは親切心や親心からも、


「お前にできるなんて思えない。」

「お前の能力では不足だ。」

「時間の無駄だからあきらめた方がいい。」

「凡人の自分達は、高望みなんかするもんじゃない。」


などの発言を投げかけられる。


その言葉を真に受けた私たちは、本来なら実現できた事柄を、あきらめてきてしまったのかもしれません。


「人生あきらめが肝心。」というたとえもありますが、世の中、いつもそれだけがすべてではないと思うのです。


中には、「あきらめは禁物」の物事や可能性というものも、あると思います。


特に、社会人が趣味や楽しみで行う活動なら、自由に考え、心底納得できる決定や選択をすべきだと思います。


そして、正しい方法で努力を積み重ね、思い通りの結論を得ていただきたいと思うのです。多少余計に時間がかかっても、後に振り返る時、その過程は決して無駄ではないでしょう。


〇うまくイメージできるなら、成功する確率は極めて高い


先の稲盛和夫氏の言葉の続きもご紹介しましょう。


「自分が成功した姿を思い描けるということは、その人にとって成功の確率がきわめて高いということなのです。

目をつぶって成功した姿を想像してみたとき、その姿がうまくイメージできるのなら、それはかならず実現し、成就するということです。」


(稲盛和夫・著「生き方」サンマーク出版・刊。P.50より)


これらの言葉を励みに、

たとえ周りがネガティブなことを言おうとも、


「こうしたい」と願う、憧れの楽器に、或いは憧れのビジネス・物事に、


皆様が「成功した姿」をありありと想像しつつ、筋道立てて、着実に、取り組んでいかれる、そして近い将来、その憧れを現実のものにできることを、お祈りしております。


(Primary-f/向実庵 代表)


ファゴット(バスーン)の一部・テナージョイント
ファゴット(バスーン)の一部・テナージョイント

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